リーダーシップは背中で語らない
こんにちは。マルラニ人事担当です。
東日本大震災から丸8年が経過しました。当時被災した方、また今もなお様々な状況において被害にあわれた方、心よりお見舞い申し上げます。
当時、わたしは学生で東京に住んでおりテレビ越しで福島原発のことを見ていました。そこで記憶に残っているのは、東京電力福島第一原発の吉田昌郎元所長の姿です。
吉田さんは官邸からの命令を無視して、独断で原子炉への海水注入を継続したことでメディアから注目を浴びていました。
しかし、今でも印象に残っているのは、作業服を着て、モニター越しにすごい形相で何かを大声で言っていた、現場の緊迫した空気感や異常なまでの切迫感です。
そして今になって当時を振り返り、ようやく少し知ることが出来たのは、吉田さんのリーダーシップがそこに確かにあったということです。
指示することが本質ではなく、行動することが本質
吉田さんは暴走する原子炉と戦い、さらにメディアなどあらゆる方面からの圧力とも戦っていました。自ら矢面に立ち、具体的な指示を行い、決して変えることがなかった言動がそこにありました。
「多くは語らず、黙っておれの背中についてこい」とは真逆で、「言葉で明確に具体的に指示し全ておれが責任をとる」という、リーダーシップがありました。
そしてなにより自らが最前線の現場へ立ち続けていました。
真っ暗な中、チームの先頭に立ち、振り返り手にある小さなライトでチームメイトひとりひとりを照らしながら会話をしたはずです。
そのライトはこれから行く道を照らすには小さかったかもしれませんが、確かに足元だけは見えたはずです。
一歩一歩自分が先頭を歩き、後ろに続く人にそこと同じ場所を踏ませることしかできなかったはずです。
それでもその目は照らされることはない暗闇をだれよりもまっすぐ見ていたはずです。
どこか遠くからいろんな声が聞こえてきたとしても、止まることはしなかったはずです。
道しるべはないけれども、確信にも似た望んだ結果が見えていたはずです。
望んだ結果はとても難しかったかもしれませんが、あきらめずその結果を実現させることにこだわったはずです。
チームメイトがついていったのは、結果がわかっていたからではないでしょう。
リーダーの発するその言葉であり、その考えであり、その行動についていったはずです。特に、異常なまでの緊迫感の中対応を行なっていた現地のメンバーにとっては、明確で力強いリーダーの存在は大きな力となったはずです。
最善の結果になることが確約されたマニュアルなど到底ありうるはずがない状況にも関わらず、吉田さんをリーダーとしたチームが残した結果は、文字通り「日本の明るい未来」です。
吉田さんに習い、わたしも、未来を照らすようなリーダーになるべく今日も明日も努力をし続けます。
吉田さんのご冥福をお祈りするとともに、チームの皆様にも感謝致します。
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株式会社マルラニ_人事担当
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